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Upcoming Exhibition with Rui Yamagata at 229, Tokyo, Japan



あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。


新年の展示のお知らせです。1/13(土)から2/12(土)まで、新御徒町の229で、山縣瑠衣さんとの二人展「暗箱間航行術」が催されます。

初日の19時からはオープニングレセプション(無料)もあります。ちょっとした新年会がてら、どなたさまもお気軽に遊びにお越しください。


Happy New Year.

I’m pleased to announce the upcoming exhibition ‘Black Box Navigation/ Measure, Draw, Map, Code’ with Rui Yamagata at 229, Tokyo. It starts on 13th of Jan, and we’re holding opening reception on 13th from 7pm. Please drop by.


<展示 Statement>

古代コリントに暮らす乙女は、遠くへ旅立つ恋人の姿をとどめようと、灯りに照らされた彼の影の輪郭をなぞった 。プリニウスの『博物誌 』に記される「絵画の起源 」とされるこの逸話は、絵画の本質は過ぎ去る現実を想起可能なかたちで複写することにあると示 している。時は流れ、17世紀にドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーが名づけたカメラ・ オブスクラが登場すると、真っ暗な部屋の壁に小さな穴から取り込んだ外光を投影す るこの装置は、画家たちに風景をより正確に描く術を与えた。カラヴァッジョなどの近代の画家は、このツールを利用して光と影、遠近法の技術を発展させ、より巧妙で、科学的な現実のシミュレーション(イリュージョン)を平面上に発生させるシステムの可能性を追求した。


このイメージを定着させる技術は、19世紀に感光材料の発明とともに写真機に進化し、現代では機械学習による画像認識や人工衛星など、より自律性を高めつつこの惑星を写し出している。カメラ・オブスクラを起点に急接近した絵画と写真は、その後互い に影響し合いつつ独自の道を歩みながら、加速度的に発展する情報技術のブラックボックスという暗箱の中で再接近している。


この文脈で、画家の山縣瑠衣は、地図表現を垂直の視点からの風景描写と捉え、衛星画像やドローンなどを使ってイメージ獲得の場=認識における身体のあり方を探求 している。写真家の苅部太郎は、機械学習された画像認識・生成AIを騙して、テクニウムの視覚空間に幻の風景を立ち上げる。ふたりの作家は現代におけるブラックボックスを「イメージを見立てる(見紛う)ことの現場」と捉え、絵画と写真それぞれの軌跡を交差させながら、デジタル時代の暗箱を渡り歩くための航行術を考察する。


229(東京都台東区台東4-24-2)

12:00 〜 20:00/ 定休日なし

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